宇井清太の庭に大正時代からあるニオイアヤメ。

 長く伸びた塊根から、芋吹かししたのは50年以上も
 前のこと。

 
SUGOI-ne
  アヤメ科植物栽培  ジャーマンアイリス


  ジャーマンアイリスは交配園芸種である。
  地中海気候を遺伝子に内包している。
  ギリシャ神話にでてくる植物には共通点がある。
  日本の夏のように蒸し暑くはない。
  ジメジメ多湿の梅雨のような空中湿度、土壌湿度はない。
  日本の花菖蒲、カキツバタとは自生地の環境が異なる。
  基本は塊根性のアヤメ。
  「イチハツ」(ニオイイリス)もある。
  こういうアヤメの特徴として、窒素肥料を与えると、
  塊根に硝酸態窒素が蓄積し、ナンプ病が激発することである。
  なぜか???

  こういうアヤメは、己の葉の死骸を塊根付近で朽ちらせ、
 そこに生息する材木腐朽菌で分解させる。
  多くのラン科植物、離層のない植物と同じシステムで生きている。
  枯れ落ち葉の炭素循環の自給自足で生きる植物である。


 土壌学から考えると、石灰岩土壌のアルカリ土壌を好むということにある。
 しかし、こういう短絡的な考察は適確なのか???
 その土壌の表面に舞い落ちる枯れは、堆積する己の枯れ葉。
 この視点が欠落している。
 なぜ、これらのアヤメ科の塊根は、地表近くに匍匐するように形成されているのか?
 なぜ土中深くではないのか???
 球根性のアヤメ科植物は土中なのに・・・。
 この塊根の形状と地表近くというところに大きなヒントがある。
 ニオイアヤメでは地中に植えても、新しい塊根は地表に伸びて背中が露出してくる。
 この塊根の新根は極めて浅く、ランに根と同じ深さのエリアが根圏である。
 つまり、このアヤメは菌根植物ではないが、根圏のエリアには材木腐朽菌を生息している。
 好気性菌が生息しているエリアが根圏である。

 地表というのは、枯れ落ち葉が堆積し朽ちるエリアである。
 これを分解するのが好気性菌の材木腐朽菌である。
 ジャーマンアイリスは同じところで同じ土で作ると、
 段々株が弱ってくる。
 これは、自生地のおける毎年新しい枯れ落ち葉が発生する条件と異なるからである。
 更に、栽培する場合、枯れ葉は病気の源になるから、綺麗に取り除くという手入れが行われる。
 これを毎年行ったら、エリアから炭素循環がなくなる。

 森林の枯れ落ち葉の中に自生する「シャガ」を見れば、
 このことを理解出来る。
 地表近く横に伸びる塊根は、数年で新しい場所で生きることを目指している。
 新しい場所には少し良い炭素循環の糖、養分があるからである。
 植物は動物のように移動できないが、塊根、地下茎で新地を目指すことは出来る。

 宇井清太は昭和30年ころ、アヤメ科植物に凝ったことがある。
 イチハツ(ニオイイリス)を芋吹かしして大量に増殖したこともある。
 そういうことで、SUGOI-neを枯れ落ち葉のようにマルチしてみた。
 予想どうり、上手くいった。
 ジャーマンアイリスは、多くの種を交雑して作られた園芸種であるが、
 塊根性というDNAは保存されている。
 しかも地表である。
 
 SUGOI-neの土壌へのミックス、株周囲へのマルチ。
 無肥料で素晴らしい生育をしたという情報を頂いたので、
 昔を思い出して書いて見た。
 皆さんも試作して見てください。
 無造作にナンプ病を回避できる筈である!
 材木腐朽菌が勝ち組みになるようにすればよい。
 窒素循環でなく炭素循環栽培法である。


 日本の園芸は????
 この植物自生地における枯れ落ち葉と、それを分解する材木腐朽菌を完全に削除してきた。
 無機化学肥料を施与すれば植物は生育するということを常識化してきた。
 それでも多くの植物は確かに育ってきた。
 だから植物の本当の姿がマスクされてきた。
 そこに盲点があったのではないか???・
 これまでの微生物の視点は、嫌気性菌の方向からの醗酵、腐敗からの
 堆肥、バーク堆肥、腐葉土製造である。
 これは、窒素循環の最終は硝酸態窒素を施与するということ。
 作物栽培における多収穫を目標にした栽培である。

 しかし、ジャーマンアイリスは、多収穫が目的ではない。
 趣味の園芸である。
 ジャーマンアイリス公園である。花壇である。
 だから、SUGOI-neによる枯れ落ち葉の炭素循環で、株を腐敗させない栽培を行うこと。
 この栽培では、塊茎に窒素が多くないからナンプ菌に侵されることはない。
 株の周囲は材木腐朽菌が勝ち組みのエリアだから、ナンプ菌が繁殖出来ない。
 この状態では、土壌のPHは大きく影響しない。
 弱酸性でよく育つ。
 この材木腐朽菌が繁殖した土壌は、空気が多いから多湿で株が弱ることはない。
 少しの高畝にすれば、梅雨の多湿はしのげる。
 これはヨーロッパ型の夏キャベツと同じ。
 宇井清太は、タキイ種苗の画期的な耐暑性キャベツを作って、
 これを売ってラン栽培の軍資金にしたから、このナンプ病のこと、
 骨身にしみている。
 ヨーロッパで育種された植物を栽培するときは、
 腐葉土、堆肥の質・・・・窒素循環の腐葉土を、塊根性のアヤメに使ってはならない。
 近頃、ホームセンターで販売されている腐葉土は、この窒素循環で醗酵、腐敗を利用して
 製造しているものがあるから・・・ほとんどか????
 球根に使う場合は注意する必要がある。
 タマネギも同じ。
 貯蔵中に腐敗病が出る!
 球根、塊根内に含む窒素含有の問題である。
 本来、塊根は翌年のエネルギーを蓄えるところに、余分な窒素が貯蔵されるからである。
 この現象はイチハツ(ニオイイリス)でも同じ。
 だから、ニオイイリスとジャーマンアイリスの栽培は、基本的には同じである。

 このアヤメとチュウリップの自生地の気候には少し似ている。
 初夏の高温乾燥である。
 こういうところに自生する植物には、強烈な紫外線から葉を守るために、
 葉に紫外線防御の被膜を具備している。
 前記のヨーロッパ型のキャベツも、適当な湿度であれば瑞々しい緑の葉である。
 旱魃に遭遇するとチュウリップの葉と同じ、ニオイアヤメの葉と同じ色になる。
 ワックスの灰緑色。
 この葉は「ミセバヤ」でも同じ。
 アロエでも同じ。
 ネギでも同じ。
 乾燥地に自生する植物に共通するDNAである。
 


 SUGOI-ne。 
 ジャーマンアイリス栽培に画期的に新しい栽培法を構築するかもしれない。

 
  
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kouza sa75